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【産業医×中小企業診断士が斬る】「ルールを守れ」でエラーは防げない。疲労した脳でも失敗しない「フェイルセーフ」の組織設計
【第3回】フェイルセーフとフールプルーフ こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 第3回は、人間のエラー(ミス)を前提とした仕組みづくりについてお話しします。 「ルールを決めたのに、なぜ守らないんだ!」と怒る前に、経営者は「そのルールは、現場の実態や人間の身体的限界に合っているか?」を疑うべきです。 人は「楽な方」へ流れる生き物 例えば「作業前には必ず安全確認ボタンを3つ押す」というルールを作ったとします。しかし、納期に追われ、疲労困憊の状態であれば、人間は無意識に「確認を省いて楽をしよう(ショートカット行動)」とします。これは怠慢ではなく、脳のエネルギーを節約しようとする生物学的な本能です。 「気合い」を「仕組み」に置き換える だからこそ、工業やITの世界で使われる「フェイルセーフ」や「フールプルーフ」という考え方が経営には必要です。 フールプルーフ(間違えようがない仕組み): ドアが閉まらないと動かない電子レンジのように、そもそも間違った操作(ルール無視)が物理的にできないようにする設計。 フェイルセーフ(失敗しても安全な仕組み)

鈴木龍介
3 時間前読了時間: 2分
【産業医×中小企業診断士が斬る】1件の重大事故の裏にある「300の悲鳴」。ヒヤリハットを「宝の山」に変える経営者の視点
【第2回】ハインリッヒの法則と「宝の山」 こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 第2回の今回は、労働安全衛生の超・基本法則であり、経営のあらゆるリスク管理に通じる「ハインリッヒの法則」についてお話しします。 1:29:300の法則 労働災害の分野には「1件の重大事故の裏には、29件の軽微な事故があり、さらにその裏には300件のヒヤリハット(ヒヤッとした、ハッとした出来事)が隠れている」という法則があります。 循環器専門医としての私の実感とも完全に一致します。突然の「心筋梗塞(1の重大事故)」の前には、胸の違和感や息切れ(29の軽微な症状)があり、さらにその前には数年間の高血圧やメタボの放置(300のヒヤリハット)が必ず存在します。突然起きる事故など、この世に一つもないのです。 ヒヤリハットは「無料の経営コンサルティング」 現場で起きる「ヒヤリハット(例えば、資材につまずきそうになった、発注の桁を間違えそうになった等)」を、「ああ、事故にならなくて良かった」で終わらせてはいけません。 中小企業診断士の視点で言えば、これらは組織の欠陥を

鈴木龍介
17 時間前読了時間: 2分
【産業医×中小企業診断士が斬る】血管が若返れば、経営も若返る。タバコと酒を断った先に待っている「最高の手元資金」
【第6回】総括:血管を守り、経営を守る こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 このシリーズでは、タバコと酒という「ストレスの誤魔化し」を断つことの重要性をお話ししてきました。 血管=会社のインフラ 経営者にとって、体は最大の資本です。血管は、血液(キャッシュ)を全身(全社)に巡らせるインフラです。タバコと酒を断つことは、このインフラの経年劣化を止め、若返らせることに他なりません。 あなたが変われば、組織はもっと強くなる 血圧が安定し、睡眠の質が上がり、脳がクリアになれば、あなたの「経営判断」の質は間違いなく向上します。疲れにくくなり、思考のキレが増す。それは結果として、あなたの会社の生産性を底上げします。 「経営者の健康は、最高の経営戦略である」。 このシリーズを機に、今日からあなたの血管を守る決断をしてください。それが、あなたの会社を、そしてあなたの人生を長く、強く支える「最高の手元資金」になります。 6回にわたりお読みいただき、ありがとうございました。皆様の経営が、より健やかで、より鮮明な判断力と共に発展することを心から願ってい

鈴木龍介
2 日前読了時間: 1分
【産業医×中小企業診断士が斬る】タバコと酒を捨てたあとに「何を残すか」。ストレスフルな経営者のための、脳と体を癒やす最強の代替行動
【第5回】ストレスと「真の向き合い方」への代替案 こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 タバコと酒を断つと、心に穴が開いたように感じるかもしれません。しかし、その穴は「ストレスのサイン」です。逃げ場を失ったそのサインと、正しく向き合う必要があります。 脳を「騙す」代替行動 タバコと酒の代わりに、脳に「リラックスした」と錯覚させ、かつ体へのダメージがゼロの行動を組み込みましょう。 呼吸を変える: 腹式呼吸は、即座に副交感神経を優位にします。 動きを変える: 早歩きの散歩は、ストレスホルモンを分解します。 環境を変える: スマホを置き、デジタルから離れる時間を作る。 これらは循環器の負担を減らし、血圧を下げる「治療」でもあります。 「逃げない」という経営判断 ストレスからタバコや酒に逃げるのではなく、自分自身をケアすることでストレスと「戦える体」を作る。これが、タフな経営者に求められるスキルです。 次回は、この習慣を確立した先に待っている、あなたの会社にとっての「最高のリターン」について総括します。

鈴木龍介
3 日前読了時間: 1分
【産業医×中小企業診断士が斬る】深酒が奪う「黄金の90分」。アルコールで眠るのが、翌日の経営判断を最も狂わせる
【第4回】睡眠の質と「ジレンマ」の解消 こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 「お酒がないと眠れない」。これは最も大きな経営上の誤解です。アルコールによる入眠は、気絶に近い状態。睡眠の質を劇的に低下させます。 「気絶」と「睡眠」は違う アルコールが入ると、心拍数は高いまま、血圧も下がりません。つまり、寝ている間も心臓は「ブラック労働」をさせられているのです。 循環器専門医として断言しますが、アルコールで眠ると、睡眠の質を決める「黄金の90分(最初の深い眠り)」が消失します。結果、脳の疲労は取れず、翌日の経営判断は「寝不足+二日酔い」のダブルパンチで鈍ります。 経営の質を高めるための睡眠投資 もし眠れないなら、それはアルコールのせいではなく、昼間のストレスや生活習慣のせいかもしれません。お酒を断ち、質の高い睡眠を確保することは、翌日の決断力を守る「最強の経営コンサルティング」です。 今夜は、お酒を置く代わりに、ぬるめのお湯でリラックスし、脳を「オフ」にする練習をしてみてください。

鈴木龍介
4 日前読了時間: 1分
【産業医×中小企業診断士が斬る】「乾杯はビール」の呪縛を解け。なぜあなたのアルコール習慣は「パブロフの犬」化しているのか?
【第3回】アルコールと「パブロフの犬」を断ち切る こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 「帰宅したらとりあえず1杯」「風呂上がりはビール」。これらは意思で選んでいるようで、実は脳に刻まれた「条件反射」です。ベルを鳴らされるとよだれが出る「パブロフの犬」と同じ状態。 あなたの飲酒は「楽しみ」か「反射」か? なんとなくで飲むアルコールは、心身のストレスを解消するどころか、翌日の脳のパフォーマンスを低下させる「負債」です。 診断士の視点では、これは「改善すべき業務フロー」です。反射的に行っている飲酒のスイッチを、一度オフにしましょう。 「帰宅後のビール」を「帰宅後の冷えた炭酸水(レモン添え)」に置き換える。 「風呂上がり」のルーティンを「ストレッチ」に変える。 最初は違和感があるでしょう。しかし、その「違和感」こそが、脳の条件反射が書き換わっている証拠です。 アルコールの「損益分岐点」を見極める お酒を愛する気持ちは分かります。しかし、それは「義務」ではなく「贅沢」であるべきです。まずは平日、この条件反射を壊してみてください。翌朝の目覚め

鈴木龍介
5 日前読了時間: 1分
【産業医×中小企業診断士が斬る】タバコは「一切やめる」が一番コストが安い。経営判断として「喫煙」を今すぐ撤退すべき理由
【第2回】タバコという「最悪の固定費」を削れ こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 今日は、経営判断としての「禁煙」についてお話しします。結論から言います。タバコは「一切やめる」。これが最もカンタンで、最も経済的な選択です。 経営資源を燃やすな タバコは、血管を傷つけ、血圧を上げ、肺機能を低下させます。循環器専門医の目から見れば、喫煙は「毎日、自分の血管を少しずつ焼き払う習慣」に他なりません。これを経営に例えるなら、「毎日、自社の工場に火をつけて回っている」ようなものです。 タバコ代(1箱600円✕300日=20万円)だけでなく、健康を損なうことによる長期的損失、喫煙休憩による生産性の低下を考えれば、こんなに割の合わない「固定費」はありません。 「減らす」のではなく「撤退」せよ 禁煙外来やガムなどの補助も有効ですが、経営者であれば「即時撤退」をおすすめします。「明日から本数だけ減らす」という計画は、大抵の場合、計画倒れに終わります。 「もう二度と吸わない」と決めて、吸わない自分に経営資源を全振りする。これが一番の節約であり、最強の健

鈴木龍介
6 日前読了時間: 1分
【産業医×中小企業診断士が斬る】その「晩酌」はストレス解消ではない?循環器医が教える、脳の快楽に騙されてはいけない理由
【第1回】ストレスの正体と「誤魔化し」の代償 今日から新しいシリーズをお送りします。タバコとアルコールの話です。 産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 経営者の皆様、毎日お疲れ様です。日々のプレッシャーで血圧や血糖値が上がっていませんか?これらは体からの「危険信号」です。しかし、多くの経営者はその信号を、タバコやアルコールで麻痺させています。 脳の快楽と、体の悲鳴は別物 ストレスを感じると、交感神経が昂ぶり、血管は収縮します。ここでタバコを吸う、あるいはアルコールを入れると、脳内でドーパミンなどの「快楽物質」が放出されます。「ああ、リラックスした」と感じるのは、脳が一時的に麻痺して、ストレスを忘れさせてくれているに過ぎません。 しかし、体はどうでしょうか? 血管は収縮し続け、心臓は過剰な負荷を強いられています。脳が「リラックス」と誤解しても、体は「ストレス状態」のままです。 「誤魔化し」が招く経営リスク 診断士の視点から言えば、これは「キャッシュフローの悪化を、借入で先送りする」のと同じ経営判断です。タバコや酒による「誤魔化し」は、将来の心筋梗

鈴木龍介
7 日前読了時間: 2分
【産業医×中小企業診断士が斬る】不満を無くし、情熱を燃やす。「衛生×動機づけ」のハイブリッド経営で人手不足を勝ち抜く
【第5回】総括:持続可能なハイパフォーマンス組織へ こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 「ハーズバーグの理論」に学ぶ組織づくりシリーズも、今回が最終回です。 これまで、給与や環境などの「衛生要因(不満の解消)」と、やりがいや承認などの「動機づけ要因(やる気の向上)」は別物であり、両方のバランスが不可欠であることをお話ししてきました。 最終回は、この2つを融合させ、激動の人手不足時代を勝ち抜くための総括をお届けします。 「衛生」で守り、「動機づけ」で攻める二刀流 経営とは、常に「リスク(守り)」と「リターン(攻め)」のバランスです。ハーズバーグの理論は、まさにこの経営の本質を突いています。 産業医のアプローチ(守りの衛生): まずは、ハラスメントのない、適切な労働時間と公平な評価が保障された「安全な戦場(土台)」を作ること。これでメンタル不調による休職や、予期せぬ離職という「経営の出血」を完全に塞ぎます。 中小企業診断士のアプローチ(攻めの動機づけ): その安全な土台の上で、社員に「目的」を伝え、裁量を与え、工夫(仕事)をさせ、成果

鈴木龍介
6月19日読了時間: 2分
【産業医×中小企業診断士が斬る】「やりがい搾取」vs「ぬるま湯組織」。あなたの会社はどちらの罠に落ちていますか?
【第4回】よくある失敗:片輪経営の罠 こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 連載第4回。今回は、「衛生要因」と「動機づけ要因」のどちらか一方に偏ってしまった結果、組織が崩壊していく「片輪経営」の罠について警告します。 ハーズバーグの理論を中途半端に適用すると、会社は2つの極端な「病気」にかかってしまいます。社長、あなたの会社は大丈夫ですか? 罠A:「やりがい搾取」のブラック組織(動機づけ◯ / 衛生×) 「うちの仕事は社会貢献になる!」「夢を追いかけよう!」と、やりがいや成長(動機づけ)ばかりを強調する一方で、給与が低すぎたり、殺人的な残業が常態化(衛生不足)しているパターンです。 これは典型的な「やりがい搾取」です。 産業医の視点から言えば、人間の精神力(情熱)だけで走るのには限界があります。やがて社員は「心臓のブラック労働」に耐えかねてバーンアウト(燃え尽き)し、ある日突然、糸が切れたように一斉退職していきます。 罠B:「ぶら下がり」のぬるま湯組織(動機づけ× / 衛生◯) 逆に、「給料も休みも業界最高水準!残業もゼロ!」と環境

鈴木龍介
6月18日読了時間: 2分
【産業医×中小企業診断士が斬る】社員を「自走」させる特効薬!仕事の達成感と「承認」が、お金以上の価値を生む理由
【第3回】動機づけ要因(ゼロをプラスにする) こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 連載第3回のテーマは、社員のやる気をゼロからプラスへと爆発させる「動機づけ要因」です。 職場の不満(衛生要因)を解消し、組織を「ゼロ」の状態に整えたら、次はいよいよ「攻めの経営」です。どうすれば、社員が自ら考えて動き、期待以上の成果を出すようになるのでしょうか? ハーズバーグは、人間の心に火をつけるのは、お金や環境ではなく「仕事そのものから得られる満足感」であると結論づけました。 魂を揺さぶる4つの「動機づけ要因」 社員が「この仕事が面白い!」「もっと頑張りたい!」と感じる瞬間は、主に次の4つです。 達成: 難しいプロジェクトをやり遂げたという手応え 承認: 社長や仲間から「君のおかげだ、ありがとう」と認められること 仕事そのもの: 単なる作業ではなく、自分の工夫や裁量が活かせる面白さ 責任と成長: 権限を任され、自分が一回り大きくなったという実感 これらは、以前ブログでお話しした「部下に『作業』ではなく『仕事』をさせる」「新幹線型の組織(全員リーダ

鈴木龍介
6月17日読了時間: 2分
【産業医×中小企業診断士が斬る】職場の「衛生環境」をナメてはいけない。人間関係と作業環境の悪化が引き起こす、組織の「集団感染」
衛生要因(マイナスをゼロにする) こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 「ハーズバーグの理論」第2回の今回は、職場のマイナスをゼロにする「衛生要因」についてお話しします。 前回、給与や環境などの衛生要因は「やる気を上げるものではない」とお伝えしました。しかし、「じゃあ、そこにお金をかけるのは無駄だな」と思った社長、それは大いなる誤解です。 「衛生」という名の通り、これは医学でいう「手洗い・うがい」や「職場の殺菌」にあたります。怠れば、組織は一瞬で病気に感染します。 放置すると「組織のインフラ」が腐食する 衛生要因が不足している職場とは、以下のような状態です。 業界水準より明らかに給与が低い、または評価基準が不透明 理不尽な怒号が飛び交う、あるいはギスギスした人間関係 壊れかけのパソコン、不衛生なトイレ、劣悪な空調 産業医として多くの職場を見てきて断言できるのは、「衛生要因の悪化は、メンタル不調者(うつ病や適応障害)の発生源になる」ということです。劣悪な環境は、社員の心身のエネルギーを削り取ります。 中小企業診断士の視点で言えば、これ

鈴木龍介
6月16日読了時間: 2分
【産業医×中小企業診断士が斬る】なぜ「給料を上げても」社員のやる気は上がらないのか?経営者が知るべきモチベーションの不都合な真実
【第1回】理論の導入・経営者の誤解を解く こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 新シリーズの本日から5回にわたり、経営学の不朽の名作であるハーズバーグの「動機づけ・衛生理論」をテーマにお話しします。 「給料を上げてやったのに、なぜあいつらはもっと必死に働かないんだ?」 「福利厚生を充実させたのに、また若手が辞めてしまった……」 経営者の皆様、こんな風に悩んだことはありませんか?実は、ここに多くのリーダーが陥る「モチベーションの罠」が隠されています。 「不満」の反対は「満足」ではない? 心理学者ハーズバーグは、人間の仕事における満足度を調査し、驚くべき結論に達しました。それは、「満たされると嬉しくなる要因(満足)」と「満たされないとイライラする要因(不満)」は、全くの別物であるということです。 つまり、「不満を解消したからといって、やる気が湧いてくるわけではない」のです。 彼はこの要素を以下の2つに分類しました。 衛生要因(不満に関わる要素): 給与、職場環境、人間関係、就業規則など 動機づけ要因(満足に関わる要素): 仕事の達成感、

鈴木龍介
6月15日読了時間: 2分
【産業医×中小企業診断士が斬る】従業員が輝けば、利益は後からついてくる。「四方よし」で激動の時代を生き抜くマインドセット
まとめ:持続可能な未来へのロードマップ こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 「人財投資で勝つ経営」をテーマにお届けしたこのシリーズも、今回が最終回です。 これまで、人件費を「資産」として捉える重要性、離職の見えない大赤字、出社時の生産性低下(プレゼンティーイズム)、そして健康経営がもたらす企業価値の向上についてお話ししてきました。 最後に、これからの激動の時代を生き抜く経営者の皆様へ、私が最もお伝えしたい「マインドセット(経営哲学)」をお話しします。 日本伝統の「三方よし」をアップデートせよ 日本の素晴らしい経営哲学に、近江商人の「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」があります。私はこれからの時代、ここにさらにもう一つの要素を加えた「四方よし」が必要だと考えています。 新しい「よし」とは、他でもない「働き手よし」です。 顧客を満足させ(買い手よし)、利益を上げ(売り手よし)、社会に貢献する(世間よし)。これらはすべて、現場で汗を流して働く「従業員(働き手)」がいて初めて成り立ちます。その土台である働き手が疲弊し、心を病み

鈴木龍介
6月14日読了時間: 2分
【産業医×中小企業診断士が斬る】ただの綺麗事ではない!「健康経営」が銀行・求職者・取引先を引き寄せる最強の格付け
【第4回】健康経営と企業価値・SDGs こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 シリーズ第4回は、「健康経営」や「SDGs」という言葉が、中小企業の「競争優位性」にどう直結するのか、というビジネスの現実的なお話です。 「健康経営とかSDGsなんて、大企業がやる綺麗事でしょ?うちみたいな中小企業には関係ないよ」 もしそう思われているなら、非常に危険です。今やこれらのキーワードは、中小企業が市場で生き残るための「強力な武器(格付け)」に変わっています。 銀行・求職者・取引先から「選ばれる」基準 中小企業診断士として市場のトレンドを分析すると、現在、企業の「持続可能性(サステナビリティ)」に対する外部の目は劇的に厳しくなっています。 銀行(融資): 「健康経営優良法人」などの認定を受けている中小企業に対し、金利の優遇措置や専用の融資枠を設ける金融機関が急増しています。 求職者(採用): 圧倒的な売り手市場の中、今の若者(Z世代)は「給与の額」だけでなく「ホワイトな労働環境か」「社員を大切にしているか」をシビアに見ています。健康経営のバッジは

鈴木龍介
6月13日読了時間: 2分
【産業医×中小企業診断士が斬る】出社しているのに利益が出ない?会社を蝕む「ゾンビ社員」とプレゼンティーイズムの恐怖
【第3回】見えない生産性低下「プレゼンティーイズム」 こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 シリーズ第3回。今回は、決算書には絶対に現れない、しかし確実に会社の利益を削り取っている「謎の生産性低下」についてお話しします。 「うちの会社は欠勤率が低いから、みんな健康だ」と安心していませんか? 実は、本当に怖いのは「会社を休む人(アブセンティーイズム)」ではなく、「体調が悪いのに、無理して出社している人」です。これを医学・経済学の用語で「プレゼンティーイズム」と呼びます。 あなたのオフィスにいる「ゾンビ社員」 深刻な睡眠不足で、午前中ずっと頭が働いていない ひどい頭痛や腰痛を抱えながら、冷や汗をかいてデスクに座っている メンタルのプチ不調(うつ状態)で、パソコンの画面を眺めているだけで時間が過ぎていく 彼らは出勤簿の上では「出社」していますが、脳のパフォーマンスは本来の半分以下、あるいはそれ以下になっています。いわば「座っているだけのゾンビ状態」です。 産業医としての知見から言えば、この状態の社員に無理やり仕事をさせても、重大なミスを連

鈴木龍介
6月12日読了時間: 2分
【産業医×中小企業診断士が斬る】エース社員の退職は数百万の特別損失!?「予防コスト」をケチる企業が支払う代償
【第2回】離職がもたらす「見えない大赤字」 こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 「人財投資」シリーズの第2回。今回は、経営者が最も恐れる「社員の離職」を財務の視点から解剖します。 「福利厚生にお金をかける余裕はない」「産業医面談なんてコストがかかるだけだ」 そう言って従業員のケアを後回しにした結果、ある日突然、職場の要であるエース社員から「退職届」を出される。そんな経験はありませんか? 「人が辞めたら、また求人を 出せばいい」と軽く考えているなら、それは大間違いです。社員が1人辞める時の「真の損失額」を計算したことはあるでしょうか。 社員1人の離職は、数百万円の「特別損失」 中小企業診断士の視点から、社員が1人離職した際の見えないコストを試算してみましょう。 採用コスト: 求人広告費や人材紹介会社への手数料(数十万〜数百万円) 教育コスト: 新しい人が前任者と同等に動けるようになるまでの育成時間と、教育担当の先輩社員の人件費(数百万円分) 機会損失: 顧客との関係性が切れることによる失注リスク、周囲の社員のモチベーション低下による

鈴木龍介
6月11日読了時間: 2分
【産業医×中小企業診断士が斬る】人件費は「削るべきコスト」か「磨くべき資産」か?利益を生み出す「BS型」健康経営のススメ
【人財第1回】PL(損益)脳からBS(資産)脳へのシフト こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 今回から新シリーズとして、人件費や健康管理を「コスト(費用)」ではなく「投資(資産)」と捉え、会社の利益を最大化する経営手法についてお話しします。 決算書を前にした時、多くの経営者は「どうやってコストを削るか」に頭を悩ませます。特に「人件費」や「福利厚生費」は金額が大きいため、真っ先に削減の対象になりがちです。 しかし、ここに大きな罠があります。人件費をただの「PL(損益計算書)上の費用」としか見られない経営は、会社をジリ貧にするリスクを孕んでいます。 機械はメンテナンスするのに、なぜ人は放置するのか? 中小企業診断士として工場などの支援に入ると、多くの会社が数千万円する製造機械の「定期メンテナンス」や「潤滑油の補給」には喜んでお金を払います。機械が壊れてラインが止まったら、大損失になることを知っているからです。 では、その機械を動かしている「人間(従業員)」はどうでしょうか? 「これくらい我慢して働け」「体調管理は自己責任だ」と

鈴木龍介
6月10日読了時間: 2分
「任せる」と「丸投げ」は全く違う。部下に「自分を超えさせる」リーダーの極意
【産業医×診断士が斬る】 こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 全5回でお届けした「最強のチーム作り」も今回が最終回。最後は、チームをまとめる「リーダー(指導者)自身のあり方と心構え」についてお話しします。 ■ 経営者のメンタルを守る「経営理念」 リーダーには、「経営理念に基づいて行動する一貫性」が求められます。言うことがコロコロ変わる上司の下では、部下は顔色ばかり伺うようになり疲弊します。同時に、一貫した経営理念を持つことは、周囲の雑音からリーダー自身のメンタルを守る最大の盾にもなります。 ■ 「任せる」と「丸投げ」の決定的な違い リーダーが最も陥りやすい罠が、仕事を「任せた」つもりで「丸投げ」している状態です。 丸投げ: 「これ、適当にやっておいて」 任せる: 「この仕事の目的は〇〇だ(明確な方針)。来週の金曜15時までに(終了時間の提示)、君のやり方で進めてほしい。困ったら相談して。責任は自分が取る。」 方針と期限を示さずに渡すのは丸投げです。これは部下に極度の不安とストレス(メンタル不調の種)を与えます。明確な枠組みを提

鈴木龍介
6月9日読了時間: 2分
優秀な組織が陥る「集団心理の罠」。モチベーション低下と手抜きを防ぐマネジメント術
【産業医×診断士が斬る】 こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 連載第4回は、「モチベーション維持と集団心理の罠」についてです。 人が集まれば、良くも悪くも「集団心理」が働きます。これをコントロールできなければ、組織はあっという間に停滞します。 ■ 「誘因」と「貢献」のバランス 経営学において、組織を維持する絶対条件があります。それは、メンバーが会社から受け取る報酬ややりがい(誘因)が、自分が会社に提供する労力(貢献)を上回っている状態であることです。 「こんなに頑張っているのに(貢献)、これしか報われない(誘因)」と社員が感じた時、モチベーションは消滅し、バーンアウト(燃え尽き)や離職を引き起こします。 一般メンバーには日々の「達成感」を、専門職には明確な「成果(評価)」を要求するなど、役割に応じたアプローチで「誘因」をデザインすることが求められます。誘因は給与だけではありません。 基本的には誘因>貢献の不等式が成り立ちます。イコールではダメなのです。 ■ 組織を蝕む2つの「集団心理の罠」 さらに、集団だからこそ起こる弊害への対

鈴木龍介
6月8日読了時間: 2分
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