【産業医×中小企業診断士が斬る】人件費は「削るべきコスト」か「磨くべき資産」か?利益を生み出す「BS型」健康経営のススメ
- 鈴木龍介

- 6月10日
- 読了時間: 2分
【人財第1回】PL(損益)脳からBS(資産)脳へのシフト
こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 今回から新シリーズとして、人件費や健康管理を「コスト(費用)」ではなく「投資(資産)」と捉え、会社の利益を最大化する経営手法についてお話しします。
決算書を前にした時、多くの経営者は「どうやってコストを削るか」に頭を悩ませます。特に「人件費」や「福利厚生費」は金額が大きいため、真っ先に削減の対象になりがちです。
しかし、ここに大きな罠があります。人件費をただの「PL(損益計算書)上の費用」としか見られない経営は、会社をジリ貧にするリスクを孕んでいます。
機械はメンテナンスするのに、なぜ人は放置するのか?
中小企業診断士として工場などの支援に入ると、多くの会社が数千万円する製造機械の「定期メンテナンス」や「潤滑油の補給」には喜んでお金を払います。機械が壊れてラインが止まったら、大損失になることを知っているからです。
では、その機械を動かしている「人間(従業員)」はどうでしょうか? 「これくらい我慢して働け」「体調管理は自己責任だ」と、メンテナンス費用(健康管理や労働環境への投資)をケチってはいないでしょうか。
人間も機械と同じ、いえそれ以上に、メンテナンスを怠れば摩耗し、いつか突然ストップします。
従業員は「BS(貸借対照表)の無形資産」である
これからの時代、経営者は「PL脳」から「BS脳」へシフトする必要があります。従業員は、削るべき費用ではなく、会社の将来の利益を生み出す「最大の無形資産(Asset)」です。
福利厚生や産業医の導入、ストレスチェックの活用にお金をかけることは、費用を「ドブに捨てる」ことではありません。資産の価値を高め、減損(メンタル不調や機能低下)を防ぐための「資本投資」なのです。
健康な従業員という「ピカピカの資産」が揃っている会社こそが、高い生産性を発揮し、長期的な利益を叩き出します。自社の従業員を「コスト」と見るか「資産」と見るか。そのマインドの差が、数年後の業績の差となって現れます。
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