【産業医×中小企業診断士が斬る】出社しているのに利益が出ない?会社を蝕む「ゾンビ社員」とプレゼンティーイズムの恐怖
- 鈴木龍介

- 6月12日
- 読了時間: 2分
【第3回】見えない生産性低下「プレゼンティーイズム」
こんにちは。産業医・中小企業診断士の鈴木龍介です。 シリーズ第3回。今回は、決算書には絶対に現れない、しかし確実に会社の利益を削り取っている「謎の生産性低下」についてお話しします。
「うちの会社は欠勤率が低いから、みんな健康だ」と安心していませんか? 実は、本当に怖いのは「会社を休む人(アブセンティーイズム)」ではなく、「体調が悪いのに、無理して出社している人」です。これを医学・経済学の用語で「プレゼンティーイズム」と呼びます。
あなたのオフィスにいる「ゾンビ社員」
深刻な睡眠不足で、午前中ずっと頭が働いていない
ひどい頭痛や腰痛を抱えながら、冷や汗をかいてデスクに座っている
メンタルのプチ不調(うつ状態)で、パソコンの画面を眺めているだけで時間が過ぎていく
彼らは出勤簿の上では「出社」していますが、脳のパフォーマンスは本来の半分以下、あるいはそれ以下になっています。いわば「座っているだけのゾンビ状態」です。
産業医としての知見から言えば、この状態の社員に無理やり仕事をさせても、重大なミスを連発するか、作業スピードが極端に落ちるだけです。これこそが、無駄な残業代を生み出し、企業の営業利益を直撃する真の原因です。
健康への投資は「工場の稼働率を上げる」のと同じ
ある研究データによると、従業員の健康問題が企業にもたらす損失のうち、約8割近くがこの「プレゼンティーイズム(出期中のパフォーマンス低下)」によるものだと言われています。欠勤による損失よりも、はるかに巨額なのです。
中小企業診断士の視点で言えば、従業員の健康状態を底上げすることは、工場の古い機械をメンテナンスして「稼働率を60%から100%に引き上げる」オペレーション改善そのものです。
「社員が元気に、100%のパフォーマンスで働ける環境」へ投資すること。それは、社員への優しさ(ボランティア)ではなく、会社の生産性を爆上げするための直球の経営戦略なのです。
十分な睡眠を取ってもらうことが、翌日のパフォーマンスを上げる秘訣です。今日のパフォーマンスは前日の睡眠で決まります。1日の始まりを朝で考えずに、寝ることが1日の始まりと捉えましょう。
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